確かな平和の足音
キリスト者平和ネット事務局副代表 門間幸枝(もんま さちえ) |
イラク開戦から3年5ヶ月の夏、「ひとりの母親が息子の死についての答えを求めている」というニュースが世界中をかけめぐりました。一人の母シンディ・シーハンの平和への闘いは、8月6日に始まりました。 ブッシュ大統領が「イラクのアメリカ兵たちは崇高な理由のために戦っている」と述べたことに対して、シンディ・シーハンは「私の息子がその命を捧げたこの戦争の『崇高な理由』とは何か?」を問い、テキサス州クロフォードに夜通しテントを張ったのです。 この座り込みは26日間に及び、イコノクラスト新聞編集長W・レオン・スミスは、「1960年代の公民権運動、1970年代のベトナム反戦運動と並ぶ今世紀初めての大きな反戦のうねりをつくり出し、その後28州51都市を駆け巡るスピーキングツアーに発展、英国で、ベネズエラで、アメリカの反戦運動を代弁しながら、休む日もなくイラク戦争批判を続けている」と記しています。 今年のキャロリング・フォー・ピースの第一部は、コードピンク(イラク攻撃に反対する座り込み運動から生じた反戦女性団体)主催「母の日・24時間ビジル」での発言を収録した、国内では唯一の映像「シンディシーハン・母の日のメッセージ」を上映する予定です。今、私たちの国はヘンな方向に行こうとしていると肌で感じながらも金縛りにあったように一歩も踏み出せないでいる人、単なる平和主義者で終わりたくない人、平和のために祈るのであれば、そのために働くことも必要だと思っている人、ちょっと勇気を出して、キャロリング・フォー・ピースに参加してみませんか。シンディ・シーハンの声は音楽のように国境を越え、広がり、自由です。何かをどこかであきらめかけている人は、この日確かな平和の足音がきこえてくる希望に満たされるでしょう・・・第二部のキャロリングは♪すべての人の平和を願い、すべての人の平和を祈りながら♪ペンライトを持ってゆっくり歩きます。その日12月8日(1941年)は戦争が始まった日です。この国の最高法規であり、世界の宝でもある平和憲法を守らない−憲法第9条違反の指導者たちは、限りなく「悪」に近いヘンな総理大臣のもとあらゆる悪法を作り押しつけようとしています。しかし私たちは”すでに世に勝っている”主と共にキリストの平和と憲法第9条を高くかかげ輝かせましょう。世の中が暗く絶望的であればあるほど、私たちは明るくなりましょう。ある神父が言いました。−明るいことはクリスチャンの証しです。「どうしてそんなに明るいの?」ときかれたら、「イエス様が共にいてくださるから」と答えればいいのです−待降節の一夜、インマヌエルと呼ばれたイエス・キリストは、今日も私たちを「平和をつくり出す人」として招いておられます。キャロリング・フォー・ピースはこの世の暗闇を照らす一筋の光を投げかける日となるでしょう。お一人でも多くの皆様のご参加を心からお待ちしています。マラナ・タ(主よ、来てください) |