『命のバトンリレーは私たちの使命 
海と空と大地を守りたい』
安藤眞一(日本自由メソヂスト教団書記) 
 左の写真は2023年8月10日朝日新聞大阪版の記事です。安藤が明石大橋をバックに淡路島の空が危ない、と叫んでいる場面です。岸田政権は今、全国の空港を「機能拡張」と称して、飛行増便や滑走路の新設を強行する環境破壊の悪政を続けています。その為早ければ来春から淡路島上空は、関西空港、神戸空港から飛行便倍増のジェット機が低高度(3000ft~4000ft)で飛行し、安眠妨害と牧畜被害、電波障害が多発する懸念を持ち、各行政への働きかけを続けています。今から55年前に時の中曽根運輸大臣が関西新空港を淡路島に建設すると突然発表したことから、神様が与えてくれた命の大地、嗣業の土地を空港に取られてたまるか、と教会ぐるみ、町ぐるみで反対運動を続けたことを思い出します。
 そんな経験を活かして、30年前から「淡路の空を守る会」を結成して、キリスト教、仏教、教職員組合、市・町議会議員、文化団体などの皆さんと共に、関西空港の迷惑飛行を阻止する活動を続けております。30年前の守る会結成アピールには「そもそも関西空港の建設は伊丹空港の公害問題解決として泉州沖を埋立て無公害の海上空港としてスタートしたはずなのに、神戸空港の開港を口実に淡路島上空飛行を強行するという空の乱開発は許せない」との警告を発して、飛行監視活動や、地元と国への行政交渉を続け、飛行高度を上げさせる努力もしてまいりました。
 この度の空港機能強化や低高度飛行は地球温暖化に拍車をかける悪政そのものです。いったい彼らはSDGs活動を何と心得ているのでしょうか。利潤追求の為に推進側は「インバウンド増で経済を活性化させたい。大阪万博やその先のカジノを成功させたい。だから空港の飛行便倍増を」とゴリ押ししていますが、私たちはこのような「偽預言者」の言い分には騙されません。戦争や環境破壊に歯止めをかけなければなりません。
 この巻頭メッセージの「命のバトンリレー」を心に刻んだきっかけは、20年前に沖縄辺野古を訪れ、座り込み闘争を頑張っておられる「嘉陽のおじい」さんとの対談で「私はこの辺野古の海に全身を浸して洗礼を受けた。私の命を頂いた海を人殺しの戦争基地にさせない」との決意をお聞きし、「命を懸けて命のバトンリレーする」ことの大切さを学びました。これからも、全身全霊で平和を創り出す働きを続けたく思います。
                (あんどう しんいち)