十字架の御旗先立てり


日本キリスト教婦人矯風会会長
佐竹順子



◎何とかしなくちゃ
 今の私の身辺では、取り立てて心配する事はなく、感謝して教会生活ができている。けれども何か不安で、心あせり、このままではいけない、何とかしなくちゃ、と危機感に追われているのは、政府の憲法「改正」を、特に9条を「改正」しようとする動きが、秒読み段階に入っている現状を知るからである。
 私たち矯風会でも数年来、活動方針の主題は、憲法に関する事が続き、2005年度の主題は、共に生きる世界をめざして、祈りと行動を!−守ろう憲法・教育基本法−で、会独自でも、セミナーや学習の機会を作り、他団体の企画の平和や憲法の学習会や、行動にも参加するよう努力している。

◎平和のためには皆で連帯
 新年を迎えた2日の夜、私に電話があった。内容は、ハーバード大学神学部女性教授の、平和への女性たちの呼びかけ:緊急アピール!で、世界中の女性たちに平和への呼びかけに署名するようにと「女性たちは戦争へNOを言う」キャンペーンがスタートしたとの事であった。3月8日の国際婦人デーに署名を集めて、アメリカとイラクの大使館に一斉に提出する計画で、主なるアピールは、”すべての外国軍隊と戦闘者はイラクから撤退すること”である。矯風会でもすぐ2000名以上の署名を集めた。何かしなければと思っている人に具体的に活動を指示し、これが、世界の女性と連帯できたよろこびを感じたのである。

◎キリスト者平和ネットの旗のもとで
 私は、2004年5月21日の明治公園の事は、決して忘れない。この日、会長に選ばれた責任で、明治公園の平和大集会に参加しよう、と現地に行った。それぞれの団体の旗の中に、やっと見つけたキリスト者平和ネットの旗「あっ、あった!」。それは、爽やかなすっきりしたきみどりの旗だった。私は、緊張からほっとやすらぎさえ覚えた。この旗のもとに集まっている人は、キリストの残された和解と平和のために祈り、行動する人たちである。「あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている」ヨハネによる福音書16章33節の言葉を胸に、旗のもとに集まろう。





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